野鳥のヒナが飛ぶ練習をしています ヒナを拾わないで下さい

2011年6月9日

私達人間の生活は、自然生物の生活と密接に関係しています。そのため、人間が関与した原因により、多くの野生動物が怪我をして保護されます。現在、(社)埼玉県獣医師会では県から委託を受け、50か所の傷病野生鳥獣保護診療機関において、傷病野生鳥獣の診療を行っています。

 

○もし、野生動物を保護する機会に遭遇してしまったら・・・

まずは以下を確認してください。

・巣立ちビナか?
・怪我・衰弱をしているか?
・足輪がついているハトか?
・周りに同じような鳥が沢山いないか?

また、どのような場所で、どのような状況で保護されたのかを、説明できるようにしておいてください。

 治療や今後の保護対策が必要な時に大切な情報になります。野鳥を保護する場合には、大きめのタオルやジャンパーなどを上からかぶせて、そっと包み込み、段ボールなどに入れましょう。無理に素手で押さえると、保護する人が怪我をしてしまったり、野鳥が弱ってしまいます。

 

○ヒナを拾わないで!

暖かくなると、野鳥達が繁殖する季節になります。春から夏にかけて、ヒナを保護したという問い合わせを多くいただきます。よかれと思って保護しても、実はその多くが巣立ちビナを親鳥から誘拐してしまっているのです。鳥類保護連盟をはじめ、鳥類保護団体は毎年この時期に、「ヒナを拾わないで」のお知らせをしています。巣立ち間もないヒナたちは、まだ十分な飛翔能力を持っていません。枝から枝へ、親鳥と一緒に移動しています。そのため、人の眼について、保護される機会が増えます。親鳥は近くにいても、人がいることによってヒナに近づけず、何もすることができません。野生動物は、一旦人の手で育てると、野生復帰することが難しくなってしまいます。基本的には様子を見守ってあげてください。もし、地面にヒナがいるのを保護してしまったら、そっと近くの茂みや木の上にヒナをおいてあげて、親鳥が近寄れるようにその場を離れましょう。

「ヒナを拾わないで!」キャンペーン
主催:(財)日本鳥類保護連盟 、(財)日本野鳥の会 後援:環境省

 

○傷ついた野鳥をみつけたら

傷ついた野鳥を保護した場合には、なるべく早くに近くの診療施設へ受診してください。野鳥にとって人間に保護されるということは、重体であることと、大変なストレス下にあるということです。不適切な餌や治療は、傷病鳥にとってさらなる大きなストレスになってしまいます。夜間などに保護された時など、すぐに連れて行けない場合には、段ボールなどの入れ物に入れ、温かく保温(25~30度)の上、静かなところに置き、安静にしてあげて下さい。

繰り返しになりますが、野鳥は種類によって餌が違いますし、一般の方が世話をされることにより、より状態が悪化していることも多く見受けられます。保護されたらなるべく早く診察を受けてあげてください。

 

○診察を受けられる前に・・・

保護診療施設については、(公社)埼玉県獣医師会もしくは埼玉県みどり自然課にお問い合わせ下さい。

 野生鳥獣の種類によっては診療ができない場合がありますので、必ず事前に保護動物の診療ができるか、各診療施設にご確認してください。

 

○野鳥の飼育について

野鳥はどのような理由でも飼育は法律違反です。しかし、埼玉県では野生復帰できない鳥や野生復帰までのリハビリの期間、保護鳥獣を飼育できる鳥類保護ボランティア制度があります。鳥類保護ボランティア制度の詳細については、保護診療機関もしくは埼玉県自然環境課にご相談下さい。 

ご注意
・保護施設・動物病院まで運んでいただく事があります。
・保護した方に放鳥までの世話をお願いすることもあります。
・保護された動物種・施設の状況によっては、対応できない場合もあります。

埼玉県みどり自然課  TEL:048-830-3140
   よくあるお問い合わせ「鳥のヒナを見つけたとき」

 

○足輪のついたハトを保護したら

足輪のついているハトはレース鳩です。個人所有の物であり、治療には持ち主の方の許可が必要になります。速やかに下記の問い合わせ先で、持ち主を調べてもらい、保護したことをご連絡してください。足輪にかかれている文字によって所属団体が異なりますのでご確認ください。

足輪についている文字
【JPN】
  (社)日本鳩レース協会
  東京都台東区上野公園17-11 TEL:0120-810-118(迷鳩紹介専用)
【NIPPON】
  (社)日本伝書鳩協会
     東京都江東区清澄1-2-1読売江東ビル内 TEL:03-3820-4113

 

○たくさんの野鳥が亡くなっている、落ちている場合

たくさんの野鳥が亡くなっているような時には、伝染病や中毒の可能性があります。触ったりせず、最寄りの環境管理事務所へ至急ご連絡ください。

問合せ先

機関名

電話番号

中央環境管理事務所

048-822-5199

西部環境管理事務所

049-244-1250

東松山環境管理事務所

0493-23-4050

秩父環境管理事務所

0494-23-1511

北部環境管理事務所

048-523-2800

東部環境管理事務所

0480-34-4011

越谷環境管理事務所

048-966-2311

みどり自然課野生生物担当

048-830-3154







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