爽やかな涼風に旅情恋しさを募らせる頃となりました。それは帰省旅行とは異にしたものになりますが、ペット同伴でとお考えになる方もおられることと思います。
各(商業ベースの)メディアを開けば「ペットと一緒に・・・しよう」的記事・情報は容易に見られます。今更その乱立した一画に割り込んで技術論を展開しても仕方がありません。ここでは上記メディアとは異なった地点、下から仰ぎ見、上から俯瞰して捉え直すことこそ意味を持つというものです。では、三者の遭遇した事例を見ながら考えてみましょう。
上高地からの帰路、高速バス車内に響き渡る「エ〜ン、ギャー」止まぬ幼児の泣き声。
「お母さんは大変だ。ん?まてよ、一番大変なのは子ども...?何時間も窮屈な姿勢で...。
これは親の観光旅行? 旅行プランに子ども(のストレス)は考えてあげたの?
子どもとの旅は楽しい、よ〜く分かる、しかしもう少し訳が分かるようになってからでも...泊まるにしても近距離で、休み休み行ける所があるだろうに...体調でも崩さなければよいが」、数々の疑問やら思惑が飛び交います。そして!?!?!?「これが自分のペットだったら・・・」と考えずにはいられませんでした。そこで、
「ペットの身になって考えてください。」を【お願い1】とします。
遠出することがペットの心身の負担になりませんか。
持病、老齢、性格(興奮しやすい、臆病、順応性、)等々は如何ですか。
「ここは国立公園=法的にはペット持ち込みが許されない場所、に首輪もない犬2匹が希少植物群生地にてやりたい放題、葉茎を喰いちぎり、根っこを掘り起こし・・・。」
言わずもがなですね、
「目的地の環境を考慮に入れてください。」が【お願い2】です。
これに引き続きます。
「近郊の山の誰も居ない頂き。冷えた麦茶でのどを潤し、お手製のおにぎりをパクつく、至福の一時である。そこに正に藪から棒、突然飛び出し来た犬が狂ったように吠え立てる。飼い主が現れ静かになったと思いきや、頂上に祀ってある祠にオシッコを引っ掛け、あろうことか祠の台座の上にウンチを・・・。」、そこで、
【お願い3】は「あなたのペットに出会う人にも気遣いを。」とします。
目的地には、誰かが居ます。意識する・しないは別として何らかの形で関わり合うことになるのです。
まとめます、計画を立てる前に思い浮かべてください。
I. 連れて行ってよいペットかどうかをわきまえる。
II. 連れて行ってよい場所かどうかわきまえる。 ⇔マナー+ルール
III. 旅行先で出会い、関わり合う人は様々、気遣いも忘れずに。
具体的テクニックは雑誌、他のHPをご参照ください。
楽しく、思い出深き旅行となることをお祈り致します。
○追記
出先で目にする犬の殆ど全てが純血種です。つまり彼等を連れて歩くことが“はやり流行”となっているのです。また、この“はやり流行”によりドッグラン併設キャンプ場等の営利目的の施設が粗製乱造気味に増えました。しかし一方では、今まではペットと遊ぶのを大目に見てくれていた河原や野原などがペット立ち入り禁止になるという憂き目にあっています。
流行にのって発信される情報に飛びつく前に、一度立ち止まって考えて見ましょう。
人とペットの関わりが、表面的なブームではなくホンモノとして根付くことを、そしてお互いに心の通い合う絆となることを願うばかりです。