ワンちゃんを飼われている方にはよく知られているフィラリア症。
正式には犬糸状虫症と言います。
蚊によって媒介され、ワンちゃんの肺から心臓にかけて寄生する最長30㎝にもなる、
「犬糸状虫」という寄生虫が原因です。
感染したワンちゃんの代表的な症状として、咳や呼吸困難、濃いオレンジ色のおしっこ
(血色素尿)やお腹に水がたまること(腹水)が挙げられます。失神などを繰り返し、最終的にワンちゃんが死んでしまう、怖い寄生虫症です。
犬糸状虫は名前の通り、主にワンちゃんに感染しますが、
ワンちゃん以外にもネコちゃんやフェレットなどへの感染も確認されています。
国内で飼育されているネコちゃんのおおよそ10頭に1頭がフィラリア症に感染していると言う報告がありますが、同じフィラリア症でもネコちゃんの場合、ワンちゃんとは症状が少々異なります。
ワンちゃんでは肺から心臓に寄生する犬糸状虫がネコちゃんに寄生すると、眼や脳などに入り込んでしまい、失明や脳障害などを引き起こす危険性があります(迷入)。
さらに怖いことに、フィラリアに感染した猫の3頭に1頭は何の前触れもなく苦しみだし、突然死するということも報告されています。
ワンちゃんの場合、フィラリア症にかかってしまっても治療方法がありますが、ワンちゃんの体にかなりの負担になってしまうため、普段からの予防が重要です。
獣医師の指示通り、しっかり薬で予防すればフィラリア症は100%防ぐことができます。
一方、ネコちゃんの場合、残念ながら、フィラリア症にかかってしまった場合の有効な治療法がありません。しかし、ネコちゃんも獣医師の指示通り、しっかり薬で予防することで、フィラリア症は100%防ぐことができます。
飼い主の皆様もご自宅にいるときに気付かないうちに
蚊に刺されていることがありませんか?
お外に出るペットだけでなく、外に出ないペットも同じように蚊に刺される(フィラリア症になる)危険性と常に隣り合わせです。
「うちの子は大丈夫!」ではなく、万が一を考えたフィラリア症予防を!
お気軽に動物病院までご相談下さい。